ヒト幹細胞由来培養上清液(エクソソーム治療)
ヒト幹細胞由来培養上清液(エクソソーム治療)
幹細胞培養上清液とは、幹細胞を培養した際に生じる分泌液で、たんぱく質や成長因子(サイトカイン)などの有効成分を多数含んでいます。
幹細胞移植などの再生医療治療は高額である上に規制が厳しく、まだまだ一般的になるには時間がかかる可能性がありますが、幹細胞の上清液を活用した幹細胞培養上清液治療(エクソソーム療法)は製品の規格が統一されている上に価格も抑えられているため今後より注目されていくでしょう。
幹細胞培養上清液には、成長因子(サイトカイン)、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの老化の進行を妨げる効果が期待できる様々な成分が含まれていますが、その中でもここ数年で特に注目されているのがエクソソームです。
人生100年時代の究極のアンチエイジング点滴
幹細胞培養上清液に含まれるサイトカイン、エクソソームが細胞を修復
■当院の特長:製造:セルプロジャパン、販売:MRT株式会社
1.すべて日本品質へのこだわり:国内指定医療機関にて日本人ドナーから臍帯幹細胞組織を採取
2.安全性:非常に高い検査基準をクリア、培養の全工程で感染に対する基準をクリア
3.バランス力の高さ:臍帯由来は、細胞の再生力や各組織間、細胞間の調整に関して、非常に高い調整バランス力と再生能力を持ちわせ、パラクライン効果を最大限に生かせる力を持っています。
※当院は地元の企業であるセルプロジャパン(神奈川県藤沢市)で製造された培養上清を医師の責任において患者様の同意のもとで使用しています。
近年、再生医療のカテゴリーで注目を集めている幹細胞培養上清液ですが、この元となる幹細胞は、歯髄・臍帯・骨髄・脂肪などの間葉系幹細胞から培養され、幹細胞を培養した際に生じる培養上清液には、コラーゲンやヒアルロン酸など組織修復・支持に欠かせないタンパク質だけでなく、幹細胞から分泌されたサイトカイン、成長因子、エクソソーム、ケモカインなど実に数百種類以上もの生理活性物質が含まれています。また、幹細胞培養上清液に含まれるサイトカインや成長因子などを取り除いて、エクソソームの割合を高めた製品(ピュア・エクソソームRなど)もありますが、当院では、美容系ではなく、加齢に伴う細胞機能の低下を改善し、適度の若返りと病気の予防を達成させるため、臍帯由来培養上清液を採用することとしました。
エクソソームは、細胞の分化・老化や免疫系の制御などさまざまな生命現象に関与していることが明らかになっていますが、エクソソーム(30-100nm)は、細胞外小胞の中の氷山の一角であり、まだ未解明の部分が多く残されているのが現状です。そのため、現時点では、エクソソームやサイトカインをバランスよく含む幹細胞培養上清液が、ベストではないかと考えています。
■パラクライン効果
パラクライン(効果・作用)とは、細胞の分泌物が大循環を介し、遠方の細胞に作用する(エンドクライン)ではなく、近接する細胞や組織に直接拡散などにより作用することを言います。 細胞が分泌するエクソソーム、成長因子、サイトカインなどが、近接に存在している幹細胞にパラクライン的に作用し、老化や損傷などによって機能が低下した箇所に細胞を集めることによって、組織再生を起こすことが次第にわかってきました。 幹細胞自体の効果はもちろん、細胞自体が分泌する様々なエクソソーム、サイトカイン、成長因子や酵素などといった数々のタンパク質群が組織再生に重要な役割を果たしているという報告が相次いでなされていますが、その中でも重要な役割を牽引していたものがパラクライン効果だったのです。
これまで、サイトカインの種類やその含有量を指標に培養上清液の特性を判断しがちではありましたが、近年の研究ではサイトカインの含有量以上に人間本来のもつサイトカインの調整能力やその影響効果(パラクライン効果)が重要な意味を持つということが証明されつつあります。このパラクライン効果が最大限に発揮されるためには、人間本来の細胞がもつ組成をそのままに、そしてより安定的に培養上清に反映させ体内に作用させることができるかが重要となります。以上から、当院では、高純度のエクソソームではなくて、成分無調整の幹細胞培養上清液を採用しているのです。
■分子シャペロン効果
分子シャペロンは、エクソソームと呼ばれる小胞によって細胞間を伝播し、周辺細胞のたんぱく質の蓄積を防ぐことが分かっており、アルツハイマー病など神経変性疾患の診断や治療につながることが期待されています。
■幹細胞培養上清液の種類
幹細胞培養上清液は採取した部位によっていくつかの種類がありますが、歯髄由来、骨髄由来、脂肪由来、臍帯血由来の4種類が中心です。同じヒトから採取する細胞からとはいえ、その部位・組織によりサイトカイン量の差異や、パラクライン効果の出やすさなどに差が存在することがわかっています。
(出典:MRT)
たった1%しか市場に出回らない臍帯由来培養上清液。今、患者さんが求めるのは、希少価値の高い臍帯由来に限られています。原料確保の難しさから、臍帯由来培養上清液は、大変貴重なものとなっています。当院では、アカデミアでの再生医療・幹細胞研究を長年手がけてきた研究者が生み出す、厳格な基準をクリアした希少性の高いヒト臍帯由来培養上清液をご提供いたします。
1.歯髄由来
ヒトの歯の中心にある神経部分(歯髄細胞)から採取した幹細胞の培養上清液です。
乳児から老人まで幅広い年齢層のヒトから採取できますが、もちろん若年層から採取した歯髄細胞のほうが成長因子を含むため、幹細胞培養上清液として使用する際には乳児の歯(乳歯)を使用することが一般的です。
2.脂肪由来
脂肪由来幹細胞は、脂肪組織中に含まれる体性幹細胞です。多くは脂肪吸引によって抽出された脂肪を使用します。
3.臍帯由来
臍帯由来幹細胞は、赤ちゃんと母体をつなぐ臍帯から採取した幹細胞です。この部分には成長因子に富んだ若い細胞が非常に多く含まれるため、臍帯由来幹細胞上清液も他組織由来の培養上清液より、期待される効果や含有するサイトカイン量は格段に違いがあることが特徴です。母体で卵子から幾重となく細胞分裂を重ね、赤ちゃんを育て上げる力をもつエネルギーは臍帯を介してやりとりされます。つまり、細胞の再生力や各組織・細胞間の調整に関して、非常に高いバランス力と絶妙な再生能力をもちあわせることになるため、培養上清液成分に関してもパラクライン効果を最大限に活かせる力を持ち合わせるものが、臍帯由来培養上清液であると言えるでしょう。
■幹細胞培養上清液に含まれる成長因子(サイトカイン)の一例
EGF |
上皮増殖因子 |
(ターンオーバー促進、しみ・くすみ改善) |
VEGF |
血管内皮増殖因子 |
(発毛・育毛) |
TGF-β |
トランスフォーミング増殖因子 |
(抗炎症・創傷治癒) |
HGF |
肝細胞増殖因子 |
(組織再生) |
KGF |
ケラチノサイト増殖因子 |
(発毛・育毛) |
IGF |
インシュリン増殖因子 |
(皮膚再生・肌の弾力アップ・育毛) |
PDGF |
血小板由来増殖因子 |
(細胞分裂促進、細胞の増殖) |
■幹細胞培養上清液(エクソソーム療法)の効果:
・皮膚の再生(肌のキメ・ハリ感アップ、小じわ改善)・・・おすすめ度No3
・創傷治癒の促進(靭帯、腱板断裂などの治りをよくする)・・・おすすめ度No1
・老化防止(認知症、AGA、ED、小じわ改善など)・・・おすすめ度No2
・ED(勃起不全)の改善
・AGA(毛髪再生、円形脱毛改善)
・各種疾患の改善(脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、動脈硬化など)
・肝機能障害(肝硬変)の改善
・肩こり、疲労回復、滋養強壮
・不眠症、うつ状態の改善
■治療法について
幹細胞培養上清液の注入方法にはいくつかの方法がありますが、当院では点滴による注入法を行っております。
◆点滴
培養上清液を静脈内から注入します。(15分~30分)
■料金(自費診療)
1回1バイアル:36000円(税別)※月1~2回を目安
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1回の投与量 |
料金(税別) |
幹細胞培養上清液点滴 |
1バイアル |
36000円 |
2バイアル(推奨) |
72000円 |
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3バイアル |
108000円 |
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4バイアル |
144000円 |
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5バイアル(最大量) |
180000円 |
※最大5バイアルまでOK
※エクソソーム点滴に、メガビタミン点滴のビタミンを加えることも可能です。費用は、プラス3000円、5000円(税別)になります。
■治療の流れ
1.カウンセリング:幹細胞培養上清液による治療にあたり、治療の仕組みや安全性、リスク、効果などを医師よりご説明します。また、患者様の目的などをカウンセリング。その後、患者様と医師の合意ができた場合に、幹細胞培養上清液による治療へ進みます。
2.診察/血圧測定
カウンセリングの内容をもとに、医師によって診察を行います。たとえば、治療方法などをご提案します。点滴治療のため、初回に採血を行い、診察後に血圧を測定します。
3.治療(導入・点滴)
プランに応じて、導入や点滴で幹細胞培養上清液の治療を行います。
治療時間:導入・点滴の場合:15~30分
※状況によって異なります。
4.終了
治療後は、そのままお帰りいただけます。
■留意点
施術時間 |
15~30分 |
回数の目安 |
治療スタート時は週1回程度を目安にします。 その後は症状等を確認しながら2週に1回→月1回と回数を減らしていきます |
注意事項 |
症状や目的によって異なりますが継続することで持続的な効果が期待できます。 当日からシャワー、洗顔、運動は可能ですが、激しい運動や飲酒は控えてください |
ダウンタイム |
なし |
治療を受けることができない方 |
妊娠中・授乳中の方 悪性腫瘍の治療中の方 |
想定されるリスク・副作用 |
内出血、注射部位の痛み、アレルギー反応(赤み、腫れ、かゆみ、湿疹)など。本製剤は生体由来の原料を使用しているため、20種類以上の既知の病原体は検査をして陰性を確認していますが、現在未知の病原体の感染は完全には否定できません。したがって、日本赤十字社での献血はできなくなります。 |
■培養上清について
未承認医薬品等に関する情報提供:この治療で使用される培養上清は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認製品です。
入手経路等:当院は地元の企業であるセルプロジャパン(神奈川県藤沢市)で製造された培養上清を医師の責任において患者様の同意のもとで使用しております。
国内の承認医薬品等の有無:幹細胞培養上清で国内において承認されている医薬品はありません。
諸外国における安全性等に係る情報:幹細胞培養上清で海外において承認されている医薬品はありません。
■よくある質問
Q.なぜ古川先生は、ヒト臍帯由来培養上清液を選択されたのですか。
A.ポイントは2点です。各バイオ企業のドナーの選択方法、培養用法、感染症対策、サイトカインなどの成分を比較したり、直接、開発担当者にヒアリングした結果、まず1つ目は、幹細胞由来培養上清液か高純度エクソソームのどちらがいいか検討したところ、エクソソームは、細胞外小胞の中の氷山の一角であり、まだ未解明の部分が多く残されているため、まだ、十分に機能が分かっていないエクソソームをメインに点滴するには、安全性や効果に疑問が残ると考えたためです。しかし、今後、エクソソームの研究が進めば、バイオ製剤としての可能性もあるため、それまで、待ってもいいのではないのでしょうか。そのため、現時点では、サイトカインの含有量以上に人間本来のもつサイトカインの調整能力やその影響効果(パラクライン効果)が重要な意味を持つということが証明されつつあり、このパラクライン効果が最大限に発揮されるためには、人間本来の幹細胞が産生する物質の組成をそのままに点滴する方が、安定的に培養上清に反映させ体内に作用させることができると考えたためです。以上から、当院では、高純度のエクソソームではなくて、成分無調整の幹細胞培養上清液を採用しているのです。
次に2つ目、なぜ臍帯由来なのかですが、臍帯由来の培養上清液には、HGF(肝細胞増殖因子)という、細胞増殖促進の作用を促し、病気の治療からアンチエイジングまで、様々な効果が期待できると言われているサイトカインが、脂肪に比べて臍帯の方が3.5倍多く含まれているため、臍帯由来の幹細胞培養上清液のみを使用しています。
Q.なぜ幹細胞治療よりも幹細胞培養上清液がいいのですか。
A. 幹細胞治療は組織の再生を促す高い効果が期待できるため、全身の細胞老化を抑制することを可能とします。ただし、幹細胞そのものを扱うのは「再生医療新法」の厳格な法的規制が取られている上に、細胞そのものを体内に入れることによるアレルギー反応を引き起こす可能性があり、副作用を伴うことが少なくありません。
そこで最近では幹細胞そのものを投与するのではなく、幹細胞を培養する際に分泌されるさまざまなサイトカインや成長因子を高濃度含む「幹細胞培養上清液」を活用する治療が、再生医療の新しい切り札として注目されているのです。
■点滴治療について
Q.幹細胞培養上清液には体細胞が一切含まれていないため、幹細胞治療で懸念されている副作用の心配はほとんどありません。
さらに、幹細胞から出た様々な生理活性物質・サイトカインが豊富に含まれており、幹細胞治療と同様に高い効果が得られることが様々な研究で証明されています。
Q.幹細胞培養上清液治療には副作用はありますか?
投与後、若干の幹部の脹れ、熱感、痛みが出る場合もございますが、ほとんどの方は1週間程度で軽快します。他の副作用の報告はありませんが、治療法が新しいので長期の経過はまだ不明な点もございます。
Q効果はどのくらいの期間で実感できますか?
早い方では投与後2~3日で効果を実感できます。
Q幹細胞培養上清液治療ができないのはどのような時ですか?
20歳以下の方、妊娠中や授乳中の方、現在がん治療を行っている、もしくはがん治療後5年以内の方は治療をお断りすることもございます。
Qどのくらいの間隔で、何回くらいすると治療効果が分かりますか?
臍帯由来幹細胞培養上清液治療は2週間~1ヶ月間隔で3~5回行いますが、2回目以降になるとほとんどの方が効果を実感されています。
Q1回でも効果ありますか?
もちろん効果は認められていますが、しっかりした治療効果を出すためには3回以上の治療をおすすめ致します。
Q何回ぐらいの投与で効果を実感できますか?
早い方では投与2~3回目で効果を実感されています。5回以上行うと効果を実感される方が多くなります。
■脳出血・脳梗塞後の後遺症 ※点鼻投与
Q副作用はありますか?
副作用の報告はありませんが、治療法が新しいので長期の経過はまだ不明な点もございます。
Q他の治療と併用することはできますか?
基本的に併用することは可能ですが、効果に影響するお薬などもございますので詳しくは医師にご相談ください。
■プラセンタとの違いについて
Q.へその緒由来の「幹細胞培養上清」と、胎盤由来の「プラセンタ」、この2つは何がどう違うのでしょうか?
A.① 幹細胞の純度が違います
プラセンタの原料である胎盤の絨毛組織には、様々な種類の細胞が含まれており(主に絨毛を構成する細胞、血管を構成する細胞など)、その中の一部として、幹細胞が含まれているのみです。
一方で幹細胞培養上清は、幹細胞のみを抽出して原料としています。
すなわち、素材として、幹細胞の純度が圧倒的に異なるということです。
② 幹細胞の育て方(製造方法)が違います
プラセンタの製造過程では、酸による加水分解、加熱処理、高圧蒸気処理などが実施されています。この過程で、幹細胞が出す成長因子・エクソソームはほぼ完全に壊されてしまっています。
一方で幹細胞培養上清は、幹細胞を培養した時に出される成長因子などを壊さないように製造しております。
この①②を踏まえると、幹細胞を用いた若返り・アンチエイジング医療として、
「幹細胞培養上清」と「プラセンタ」が全く異なるものであることがお分かりいただけるのではないかと思います。エクソソームは、プラセンタより幹細胞の純度が圧倒的に高く、それを壊さずに培養したエキスが幹細胞培養上清ということになります。
これこそ、若返り・アンチエイジング効果を期待されている方に対しては、幹細胞培養上清をおすすめしている理由になります。ぜひ、プラセンタを行っている方も、エクソソーム点滴を体験してみて下さい。
Q.プラセンタはなぜ効果があるのですか。
A.分解されたアミノ酸や他の様々な栄養素が、様々な美容効果をもたらすとされています。
Q.古川先生は、なぜ専門外の再生医療の治療ができるのですか?
A.私は、がん治療の専門医ですが、以前に、都内の免疫細胞療法(NK細胞療法、樹状細胞ワクチン療法、遺伝子治療、高濃度ビタミンC点滴)に携わっていました。さらに、所属する東京女子医大消化器病センターは、再生医療の研究も行っており、特に、食道粘膜シートなどの開発を行っていた関係で、再生医療の知識も十分あるからです。そのため、幹細胞培養上清液点滴(エクソソーム点滴)も専門外ではないのです。最後に、私が推奨する書籍をご紹介しますので、再生医療に興味のある方は、ぜひ、一読してみて下さい。