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ピロリ菌除菌について

ピロリ菌とは

ピロリ菌とは1980年代に発見された細菌で、胃の中に生息し粘膜の障害を引き起こします。ピロリ菌は消化性潰瘍(胃潰瘍や十二指腸潰瘍)の発生と密接な関係があり、その除菌により潰瘍の再発率は低下します。また、ピロリ菌の感染により萎縮性胃炎が生じ、そこから胃癌が発生するとも考えられています。ピロリ菌はWHOにおいて胃癌発症の危険因子に指定されています。2013.2月より慢性胃炎に対する除菌療法が健康保険の適用となりました。

除菌の対象疾患

健康保険適用

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃MALTリンパ腫、早期胃癌に対する内視鏡治療後、 特発性血小板減少性紫斑病

ピロリ菌の診断

当院では下記の検査を状況に応じて選択し、診断しています。基本的には、内視鏡検査時に胃粘膜を採取する鏡検法を行い、ピロリ菌除菌の評価に尿素呼気試験(UBT)を行います。

鏡検法

内視鏡を使って胃粘膜を採取し、染色標本を作製して顕微鏡で菌の有無を判定します。偽陰性となる可能性がありますが、胃の粘膜の状態(萎縮の程度や腸上皮化生の有無など)が分かります。

尿素呼気試験 (UBT)

試験薬(13C尿素)内服前後の呼気を採取して判定します。菌のもつ酵素により尿素が分解され、13Cでラベルされた二酸化炭素が呼気として排出されます。検査が簡単で精度が高く、優れた方法です。除菌薬内服後の効果判定に欠かせない検査です。食事を食べずに来院していただく必要があり、検査に20分くらい時間がかかります。

血清、尿抗体検査

血液や尿検査で菌に対する抗体をしらべます。過去に感染したことがあるかどうかが分かります。簡便な方法ですが偽陰性の判定が出ることがあります。除菌後、陰性化するまで数年かかることがあり、除菌の成否を早く知りたい時には適した検査法ではありません。

糞便抗原検査

便中に排泄されるピロリ菌の抗原を直接検出する侵襲のない検査法で、現在の感染の有無が判定でき、除菌前後の感染診断に優れた方法です。

※ピロリ菌検査のガイドライン(H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版)

H. pyloriの存在診断の検査には100%信頼できるものはありません。したがって、保険診療においても、「ひとつの検査で陰性の場合は、もうひとつ他の検査を行うことをみとめる。」となっています。とくに、内視鏡でH. pylori菌感染胃炎が疑われるときには、ひとつの検査が陰性であっても、もうひとつ他の診断法を実施することをお勧めします。なお、「迅速ウレアーゼ試験と鏡検法」か「抗体測定、尿素呼気試験、便中抗原のうち2つ」の組み合わせに限り、保険診療で同時に2つの検査を行うことが可能です。

除菌の方法

一次除菌(保険診療)

プロトンポンプ阻害薬 (PPI) + アモキシシリン (AMPC) + クラリスロマイシン (CAM) を1週間投与する 3 剤併用療法を、一次除菌治療とする。
ペニシリンアレルギーのある方はこの方法での治療はできません。
薬の内服に関しては旅行や会食などの予定のある時は避け、飲み忘れがなく確実に内服できる1週間を選んでください。

二次除菌(保険診療)

 一次除菌として PPI+AMPC+CAM で除菌失敗した症例に対して、二次除菌として CAM を MNZ に変えたPPI+AMPC+MNZ の除菌率が検討され、5 ~ 10 日間投与で ITT 除菌率は 81 ~ 96%と有効性が認められている。従って、二次除菌法としては、PPI+AMPC+MNZ(PPI/AM 療法)がもっとも推奨される。

三次除菌(自費診療)

二次除菌に不成功の場合は、PPI + AMPC + レボフロキサシンがあげられる 。この方法は副作用も比較的少なく期待できる方法であるが、近年、ニューキノロン薬は使用頻度が高く、耐性菌が増加しており除菌率に影響が出ている。今後発売されるレスピラトリーキノロン薬には今後の検討が必要である。また、高用量二剤療法は高用量のPPI と高用量の AMPC の二剤療法である。PPI の 4 倍量を 2 週間投与することにより、胃酸分泌を十分に抑制し、AMPC の効果が発揮されると考えられる方法である 。この方法は CAM や MNZ の耐性菌に優れた除菌法といえる。

除菌療法の副作用 

抗生剤の内服により軟便や下痢が認められることがありますが、途中で内服を中止しなければならないことはほとんどありません。抗生剤内服後早期に現われるものは薬による腸管の刺激作用が原因と考えられており、内服終了の頃に見られるものはくすりにより腸炎が引き起こされるために生じます。出血性腸炎では治療を中止する必要がありますがその発生頻度はそれほど高くありません。他には薬に対する過敏症(薬疹など)や味覚異常、肝機能障害などが認められることもあります。
内服後変ったことがあればご連絡ください。

除菌の判定

当院では薬を内服して4週以降に判定検査を施行しています。尿素呼気試験で判定します。

検査当日の注意

月 火 水 金 土の午前中に、朝食を抜いてご来院ください(予約不要)。結果は1週間で出ます。

除菌率

近年、抗生剤(クラリスロマイシン)に対する耐性菌の増加により除菌率がやや低下しています。 現在、1次除菌の除菌率(除菌に成功する割合)は約70%前後と考えられています。しかし、2015年春から、カリウムイオン競合型胃酸抑制薬であるボノプラザン(タケキャブ®)が用いられています。ボノプラザンは胃酸分泌を強く抑えるため、除菌成功率を従来の70%から90%以上に改善することが報告され、耐性菌の問題が小さなものになることが期待されています。

従来のプロトンポンプ阻害剤(PPI)を用いた二次除菌療法の除菌率は90%以上です。二次除菌まで進めば、95%以上の方が除菌に成功します。逆に言えば、約5%の方が除菌されないことになります。

胃がんリスク検査(ABC分類検査)

ピロリ菌抗体検査によるピロリ菌感染の有無とペプシノーゲン検査により、将来の胃がんになりやすさ(胃がんリスク)をA群、B群、C群に分類します。(胃がんそのものを見つけ出す検査ではありません)

※この検査は、通常ピロリ菌抗体検査とペプシノーゲン検査の両方を実施します。

なお、ピロリ菌抗体検査、ペプシノーゲン検査は単独の検査も可能です。

※下記に該当される方は、医師にご確認・ご相談のうえお申込み下さい。

  1. 胃の病気の治療中の方
  2. 胃切除後の方
  3. ピロリ菌除菌治療を受けた方
  4. 腎不全の方
  5. 胃酸を抑える薬を服用中の方

※基本健診の採血で検査できますので、追加の採血は行いません。

料金表
 

診療タイプ

費用(税別)

上部消化管内視鏡検査

自費診療

12000円

胃がんリスク検査(ABC分類検査)

自費診療

5000円

ピロリ菌抗体検査(血液検査)

自費診療

2000円

ペプシノーゲン検査(萎縮性胃炎の診断)

自費診療

3000円

尿素呼気試験(UBT)

自費診療

8000円

※3割負担の方は、上記金額の30%となります。

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