ED治療(勃起障害)
保険適応となるのはあくまでも「不妊治療」
2022年4月より、不妊治療に関して、人工授精や体外受精・顕微授精などの専門的な治療や手術、治療に必要となる医薬品が保険適応となりました。このうち、保険適応となる勃起不全治療薬(ED治療薬)は、バイアグラとシアリスの2種類になります。
ただし、厚労省はED治療について「保険適応の対象として想定されるのは、勃起不全による男性不妊のみ」としています。つまり、患者さんがパートナーと共に妊活に取り組んでいて、なおかつ勃起不全が不妊の原因の一つとなっていることが確認できなければ、保険適用での処方はできない可能性が高いため、当院では、原則、ED治療は、自費診療になります。
EDとは
勃起不全( Erectile Dysfunction; ED)とは、男性の性機能障害( Sexual Dysfunction; SD)の一種であり、陰茎の勃起の発現あるいは維持ができないため、満足に性交の行えない状態をいう。また、日本性機能学会の定義によれば、通常性交のチャンスの75%以上で性交が行えない状態とされます。
EDの原因
勃起は神経系と血管系が正常に働くことにより起こります。性的な興奮が神経を介して陰茎に伝わると、陰茎の血管が拡がり血液が流れ込み、勃起が起こります。EDは、性的刺激がうまく伝わらなかったり、陰茎に血液が十分に流れ込まなくなった状態です。
原因は大きく3つに分類されています。また、原因は1つとは限らず、ほとんどの場合いくつかが重なっています。
1.身体的原因
喫煙、高血圧、糖尿病、心臓病、高脂血症、脊髄損傷、神経の病気、骨盤内手術後などの病気や陰茎の構造上の問題が関わっており、病気が進行するにつれ徐々に勃起機能が低下します。
2.心理的原因
ストレス、不安、うつ病などの心理的な原因によってEDになる場合です。性行為失敗などのきっかけによってEDが発症します。
3.混合性
1と2の両方で、身体的原因と心理的原因の両方が関係するEDです。
EDの治療薬
当院では、治療に使用する薬剤として現在 日本で認可されている以下の3種類のED治療薬を扱っております。
特徴 |
作用時間 |
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シルデナフィル(バイアグラの後発品) |
知名度は抜群、世界的ED定番薬。 |
4時間 |
バルデナフィル(レビトラの後発品) |
15~30分と早く効き、副作用が少ない。20mgはさらに強く長い効果。 |
10㎎ 4時間 20㎎ 8時間 |
シアリス |
作用時間が36時間と長く、副作用は少ない。 |
36時間 |
※当院では、効果、価格、副作用のバランスを考え、シルデナフィルをお勧めしています。
EDの治療費用(税別)
初診料(心電図あり)+処方箋料+お薬代(バルデナフィル10㎎、10錠)=約2万円
初診料(心電図検査代込)+処方箋料 |
6600円(税込) |
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初診料(心電図不要の場合)+処方箋料 |
3300円(税込) |
再診料 |
2200円(税込) |
お薬代は、薬局により異なるため、だいたいの目安になります。
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薬剤料(税込) |
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シルデナフィル(50㎎錠) |
1錠 |
1650円 |
バルデナフィル(10㎎錠) |
1錠 |
1430円 |
バルデナフィル(20㎎錠) |
1錠 |
1650円 |
シアリス(20㎎錠) |
1錠 |
2200円 |
EDでお悩みの方は、是非、御相談いただきお試し下さることをお勧めします。尚、初診時には、副作用等による危険を避ける為に心電図検査が必要不可欠です。当院で、1年以内に心電図検査をしている場合(健診も含め)は不要となります。