AGA(薄毛治療)
男性型脱毛症(AGA)
AGAは「Androgenetic Alopecia」の略称で、男性型脱毛症とも呼ばれています。
成人男性が発症する脱毛症で、徐々に薄毛・抜け毛が進行する疾患です。おでこの生え際か頭頂部、あるいはその両方の髪の毛が薄くなっていくのが特徴です。
AGAの発症にはさまざまな原因がありますが、中でも遺伝による影響も主な原因と考えられています。
年齢を重ねるごとにAGAを発症する可能性が高くなり、日本皮膚科学会によれば、50代の約40%はAGAを発症しています。
(参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版|日本皮膚科学会ガイドライン)
AGAは進行性の脱毛症のため、放置すると徐々に薄毛が進行していく可能性があります。薄毛が気になりだした方がまず行う対策が、
・育毛剤
・育毛シャンプー
・頭皮マッサージ
実はこれらの対策は「治療」ではなく現状維持・悪化を防ぐ目的の商品なのです!
つまり、 育毛剤などの医薬部外品は、今ある毛髪の抜け毛予防にはなりますが、発毛させる効果はありません!シャンプーや育毛剤では、AGAは治療できません。そのため、毛根が死滅する前に、医療機関で治療することが必要です。
■AGAの原因とメカニズム
【脱毛のしくみ】
①男性ホルモン中に存在するテストステロンが5αリダクターゼと結びつく
②5αリダクターゼがテストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変換
③DHTが髪の毛の毛乳母細胞にある男性ホルモンレセプターと結合
④脱毛因子である「TGF-β」を生み出す
■検査(セルフチェック):毛髪ホルモン量測定キット7980円(税別)
AGAの原因は様々ですが、遺伝やジヒドロテストステロン【DHT】と呼ばれる男性ホルモンが脱毛因子を生み出すことが原因の一つと言われています。
この検査キットは少量の毛髪からDHT値を測ることでAGAのリスクレベルを4段階で評価し、結果レポートをメールでお届けします。
AGA(男性型脱毛症)による 抜け毛・薄毛 リスク検査キット【毛髪ホルモン量測定キット】ジヒドロテストステロン 育毛 発毛 対策する前に(あすか製薬)
7980円(税込)、楽天市場、Amazonで購入可能です。各自、検査をすることをお勧めします。
■AGAの分類
I型 AGAの初期段階。M字ラインの若干の後退→薄毛予防プラン
II型 I型よりM字ラインがさらに後退→発毛プラン
IIVertex型 II型+頭頂部がO型に薄くなっている状態→積極的発毛プラン
III型 II型がさらに前頭部まで進行した状態
IIIVertex型 III型+頭頂部がO型に薄くなっている状態
IV型 III型よりM字ラインが進行し、よりはっきりした頭頂部のO字型
V型 IV型がさらに進行し、M字型が頭頂部に迫る
VI型 M字とO型が繋がり、側頭部・後頭部の毛が残る
VII型 VI型がさらに進行し、側頭部の範囲も減少
治療開始は、なるべく毛根が死滅する前の、I型、Ⅱ型で開始することが重要です。
■治療薬
医療薬品名 |
フィナステリド錠 |
ザガーロ |
ミノキシジル |
プロペシア |
|||
有効成分 |
フィナステリド |
デュタステリド |
ミノキシジル |
効果 |
5α還元酵素Ⅱ型を阻害(AGAを止める) |
5α還元酵素I型およびⅡ型を阻害(AGAを止める) |
血管拡張による血行改善、髪の成長因子の増殖(育毛効果) |
副作用 |
肝機能障害、勃起不全、リビドー(性欲)減退、精液量減少、射精障害、睾丸痛、発疹など |
勃起不全、リビドー(性欲)減退、精液量減少、射精障害、食欲不振、全身倦怠感、肝機能障害、黄疸など |
初期脱毛、多毛症、動悸、息切れ、痒み、かぶれ、頭痛、めまい、浮腫み、肝機能障害、心疾患など |
効果が出るまでの期間 |
最短2~3か月 |
最短2~3か月 |
最短3~4か月 |
併用禁忌 |
なし |
なし |
なし(他の外用剤の頭皮への使用中は避ける) |
※当院では、フェナステリドで効果がかなった場合に、デュタステリドをお勧めしています。
■治療費用:当院採用薬
|
処方薬 |
費用(税込) |
薄毛予防プラン(育毛) |
5%ミノキシジル外用薬 |
5500円 |
発毛プラン(AGAを止める) |
フィナステリド(1㎎)/30錠 |
5500円 |
積極的発毛プラン |
フィナステリド(1㎎)/30錠 5%ミノキシジル外用薬 |
11000円 |
※当院では、ミノキシジルの内服薬は、国内では承認されていないため、処方はしておりません。
※初診料:2200円(税込)、再診料:1100円(税込)が別途かかります。
■よくある質問
Q.治療の効果は、どれくらいで実感できますか?
A.個人差もございますが、治療開始4~6ヵ月で治療効果を感じられる患者さんがほとんどです。
Q.AGAの治療薬を開始したら、中止はできますか?
A.結論からお伝えすると、AGA治療を中断した場合には今までの治療の効果は消失し、元の薄毛・抜け毛状態に戻ります。 一度髪の毛が生えた場合でも治療をやめてしまうと元通りになってしまうのは、AGAは進行性の脱毛症だからです。そのため、薄毛が気になる間は、治療を継続する必要があるのです。
Q.AGA治療薬では副作用はありますか?
A.薄毛予防薬のフィナステリド/デュタステリドの副作用としては「初期脱毛」や「性機能の低下」等、ミノキシジル(内服薬/外用薬)の服作用としては「初期脱毛」「動悸」等の服作用があります。
「初期脱毛」に関しては、治療開始時のAGA進行度合いと相関する部分もあるのですが、抜けるべき毛髪が抜けているだけで、通常は他人に指摘されるほど脱毛症状が進むことはありません。
また、副作用発現確率は2%ほどですが、これは一般的な副作用発現確率としては多くはない部類です。血中半減期が6-8時間ほどと短く血中からすぐ消失していくお薬です。
もし副作用が発現しても、薬を止めるとよくなることがほとんどです。
女性型脱毛症(FAGA)(自費診療)
■髪が薄くなる女性の原因
女性型脱毛症の原因 遺伝的な原因が考えられています。 女性型脱毛症の患者のうち40-54%ほどは家族歴があるとされており、若くて発症した人には家族歴が多く見られる傾向にあります。 ホルモンの変化、男性ホルモンの影響、甲状腺異常、鉄欠乏性貧血などとの関連が考えられていますが、現時点では不明です。
しかしながら、女性型脱毛症の治療に関しては、古川院長が考えるに、ミノキシジルの育毛剤一択です。ミノキシジルの内服薬もありますが、日本で未承認であるため、推奨できません。育毛サプリも脱毛予防にはなりますが、毛は生えてこないため、注意が必要です。
■治療薬
女性薄毛治療の原因は、男性ホルモンは関係ないため、基本的に、ミノキシジル外用薬一択になります。また、一般的には、男性用のミノキシジルは濃度5%程度で、日本皮膚科学会のガイドラインでは、女性向けのミノキシジル外用薬は濃度1%が推奨されています。 海外の臨床試験では、濃度1%・2%・5%のミノキシジル外用薬で濃度が高いほど有効性が高いという結果が報告されています。そのため、当院では、ミノキシジル外用薬は、最高の治療効果を目指すため、女性でも5%のミノキシジルの外用薬を推奨しています。
5%ミノキシジル外用薬(富士化学工業):5500円(税込)
※初診料2200円(税込)、再診料1100円(税込)がかかります。